因数分解の要領

この章では、因数分解を進める上での基本的な考え方と手順について紹介していきます。

因数分解の基本的な手順

  • 共通因数をくくり出す: まず各項に共通する因数があるかを探し、それをくくり出して式を簡単にします。
  • 次数の最も低い文字について整理する: 複数の文字がある場合、次数が最も小さい文字に着目して整理します。
  • 適切な置換を行う: 式が複雑な場合、共通部分を別の文字に置き換えて整理すると、因数分解しやすくなります。
  • 項の組み合わせに着目する: 式の中で、まとまりとして因数分解できそうなペアを探し、それぞれ因数分解します。
  • 因数分解公式の適用を検討する: 最後に、展開公式や平方の差、三乗の公式などが適用できないかを検討します。

概説

因数分解は単なる公式暗記だけではなく、式全体の構造を見抜く力が必要です。

最初に共通因数をくくり出すことで式が整理され、 次数の低い文字に注目することで整理の指針が立ちます。

また、式の一部を置換したり、項の組み合わせ方を工夫することで、 複雑な式でも因数分解できる場合があります。

これらの手順を繰り返し使いながら、最終的に公式を適用して仕上げるのが、複雑な因数分解を成功させるコツです。

例題

次の式を因数分解しなさい。

  1. \( x^4-5x^2+4 \)
  2. \( 2x^3+3x^2-2x-3 \)
  3. \( x^2y+zx-xy^2-yz \)

略解

  • (1) \( x^2 \)を一時的に \( y \) と置換すると、 \[ y^2-5y+4 \] これを因数分解すると、 \[ (y-1)(y-4) \] 置換を戻して、 \[ (x^2-1)(x^2-4) \] さらに平方の差を適用して、 \[ (x-1)(x+1)(x-2)(x+2) \]
  • (2) 項ごとに分けてペアに注目する。 \[ (2x^3+3x^2)-(2x+3) \] それぞれくくり出すと、 \[ x^2(2x+3)-(2x+3) \] 共通因数 \( (2x+3) \) でまとめて、 \[ (2x+3)(x^2-1) \] さらに \( x^2-1 \) を平方の差で因数分解して、 \[ (2x+3)(x-1)(x+1) \]
  • (3) 文字 \( z \) の次数が最も低いので、\( z \) に着目して整理する。 \[ (x^2y-xy^2)+(zx-yz) \] 前半から \( xy \)、後半から \( z \) をくくり出すと、 \[ xy(x-y)+z(x-y) \] 共通因数 \( (x-y) \) をくくると、 \[ (x-y)(xy+z) \]

答え: (1) \( (x-1)(x+1)(x-2)(x+2) \) (2) \( (2x+3)(x-1)(x+1) \) (3) \( (x-y)(xy+z) \)

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