この章では、条件付き確率の定義と基本的な考え方について紹介していきます。
条件付き確率の定義
- ある事象 \( A \) が起きたという条件のもとで、事象 \( B \) が起きる確率を、条件付き確率といいます。
- このときの確率は、 \[ P_A(B) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)} \] と定義されます。
- \( P_A(B) \) の読み方は「Aが起きたときのBの確率」です。
概説
確率 \( P(B) \) は、全体の中で \( B \) が起きる割合を表します。
一方、条件付き確率 \( P_A(B) \) は、「すでに事象 \( A \) が起きた」とわかっている中で、 さらに \( B \) が起きる割合を計算するものです。
したがって、全体のうち「\( A \) が起きた部分」だけを考え、その中で \( B \) も起きている割合をとる、という考え方になります。
条件付き確率の定義は、ベイズの定理や独立性の定義などにも広く応用されます。
例題
次の問いに答えなさい。
袋の中に赤玉3個、白玉2個が入っている。玉を1個取り出して色を確認して戻し、再び1個取り出す。このとき:
- 1回目に赤玉が出たとき、2回目も赤玉が出る条件付き確率を求めなさい。
- 1回目に赤玉、2回目も赤玉である確率を求めなさい。
略解
- 全体の玉の個数は \(3+2=5\)、赤玉の確率は \( \frac{3}{5} \)、白玉は \( \frac{2}{5} \)
- (1) 1回目に赤玉が出たという条件のもとで、2回目に赤玉が出る確率は、 \[ P_{\text{赤}}(\text{赤}) = \frac{3}{5} \] (取り出した後に戻すため、条件に関係なく確率は変わらない)
- (2) 1回目に赤玉、2回目も赤玉となる確率は、 \[ P(\text{赤} \cap \text{赤}) = P(\text{赤}) \cdot P_{\text{赤}}(\text{赤}) = \frac{3}{5} \cdot \frac{3}{5} = \frac{9}{25} \]
答え: (1) \( \dfrac{3}{5} \) (2) \( \dfrac{9}{25} \)
